こんにちはアルです。アルは家族や友人などの投資初心者の方から資産形成の相談を受けることがあります。その際、投資初心者の方には積立NISAを使い分散された低コストのインデックスファンドを積立投資すること、投資信託はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称オルカンをお勧めしています。オルカンは全世界の株式に信託報酬0.11325%(2023年5月11日から)という脅威の低コストで運用することができるからです。
ところが最近、信託報酬が0.05775%とオルカンよりも安いTracers MSCIオール・カントリー・インデックスが発売されました。(今回はオルカンに対してトレカンと呼ばせてもらいます。)そこで、トレカンはオルカンに代わり初心者の方にお勧めできるのか検討することにしました。
トレカンのあまりに安い信託報酬ですが、調べてみるとオルカンには含まれているMSCI ACWIの標章使用料が含まれていないことがわかりました。有価証券届出書によると、この標章使用料を含むその他の費用は最大0.1%となっており、その他の費用を含めるとオルカンを上回る可能性があります。その他の費用がどれくらいかかるのかは1年後の決算が終わらないとわからないということです。
これでは信託報酬が安いからと、初心者の方にお勧めすることはできないですね。少なくともトレカンの決算が終わり、その他の費用の詳細が出るまではオルカンを勧めた方が良さそうです。
ちなみにアラフィフ夫婦は高配当株投資をメインで行なっており、オルカンは購入していません。日本の高配当個別株や米国の高配当株ETFのVYMやHDV、SPYDを主に購入しています。効率的な資産形成を目指すならインデックス投資ですが、日々の生活が豊かになっていく感覚が得られにくく途中で挫折してしまうことがあります。その点、高配当株投資は配当金が年々増えていき、日々の生活が豊かになっていく実感が得られやすいのです。どちらをメインにするかは好みの問題ですね。